自分で録音…
長らくこのコーナーもお休みしておりましたが!
年も明けたことなんで、ちょっとたまには音楽製作に役立つ情報を…
最近、「音源は自分で作ったんで、あとはコピーだけしたい!」というご依頼が増えてきました。
やっぱりこれだけ良い機材が、安く入手できる時代ですからね。
「やってみよう!」という気になるのは当然でしょう。
ただ。
送られてくる音源の中には、「ちょ、ちょっと待ってぇな〜」と思わず言いたくなるようなものも…
そこで基本的な注意点をいくつか。
○低音出し過ぎ
はい、迫力のある音質にしたいのは分かります。
腹にグッとくるような音にしたんですよね?
ただ、イコライザーで低音を上げればいいってものじゃないんですよ。
しかも最終ミックスの段階でこんなEQ処理してませんか?
↓
最終の2ミックスにこんなEQかけたって、モコモコ+シャカシャカした音になるだけです。
はい。
ちゃんとミックスの段階で、キック・ベースなどに個別の処理をしておきましょう。
あと、ギターなど他のトラックにはロウカットかけてますか?
これも忘れずに…
○録音の際にしておくこと
プリアンプやミキサーのロウカットスイッチはONになってますか?
以前どこかで見かけた、素人さんの”HowTo録音”みたいなHPに、
”とりあえず録音の時点で低音をブーストしとけ!”ってな記述がありましたが。
よっぽどの自信と知識がない限り、そんなおバカな真似はやめましょう。
マイク録音の際、低域にはノイズが一杯です。
特にコンデンサーマイクの場合は。
上の画像のように20Hzあたりをブーストしたって、
そんな音域にはノイズしかありませんから。
残念っ!
○ノイズ対策
エレキギターの”しゃぁ〜〜〜”というノイズ。
気になりますねぇ。
曲終わりなんかに、この音だけが物悲しく鳴り響いていると、
こっちまでブルーになってしまいます。
ま、それが”狙い”なら良いんですけどね。
○クリップ
音量がでか過ぎて”割れ”てる状態ですね。
気づいてくださいよ、ホント。
アナログのテープレコーダーでは、割れてるのもまた”味”だったりしますが、
デジタルレコーダー(パソコンも含む)では、これはもう死刑です。
即、録り直し。
放置して先へ進むって言うんなら、あなた。
地獄へ落ちますよ?
○モニター
いつも使用している再生装置だけではなく、
たまにはカーステやラジカセ、他人のオーディオセットでも聴いてみましょう。
その際、第三者ににも聴いてもらって、意見を言ってもらえればなお良いですね。
編集作業って、どうしても自分の世界に入りがちな作業ですから。
進んでいくにつれ、どんどん耳が慣れてしまって、
最後にはとてつもなく○○な音になってるかも知れません。
ついでに。
第三者の意見は素直に聞きましょう。
なんぼ痛いとこをつかれても、「お前にオレのオンガクがわかってたまるか! けっ!」的な発言は控えましょう。
いかがでしょう?
ちょっとは「ほほぉ〜、なるほどね」っていうネタがあったでしょうか?
ま、簡単なことならお尋ねください。
ちょっとはお手伝いしますよ。
でも。
あなたがレコーディングエンジニアやミキサーを志しているのでなければ。
餅は餅屋に・・・
イッショウケンメイ、ソフトの操作を覚える、その時間と手間を、
演奏のほうに回してみては?
(またまた大きなお世話でした…)