採点…

あるピアノ発表会でのこと。
その現場は、客席数があまり多くなかったので、機材一式は舞台袖に設置して録音をしておりました。
下は3歳〜上はオトナまで、幅広い年齢層が出演される発表会。
プログラム前半の舞台袖は、やかましいガキどもじゃなくて、賑やかなお子様達で一杯です。
(これはどこの発表会も同じですね)

すると、出演者の一人(4〜5歳の女の子)が、つかつかと歩み寄ってきて、ミキサーを指差しひと言。
「おっちゃん、わたしの演奏のとき、これがどこまでいくか見といてな」

彼女が指差したのは、ミキサーのレベルメーター。
ま、たいていの録音機材にはついているモノで、音量の大小に合わせてピコピコ点滅するんです。

「なんで演奏中にこのメーター見といて欲しいんやろ…?」
言われなくても、これを見ながら音声の入力レベルを調整するのがこちらの仕事。
意味がわからないまま、本人は舞台へ・・・
演奏が終わりまっすぐミキサーの横まで歩いてくると、真剣なまなざしでひと言。
「わたしの、どこまでいった?」

ここで、ピ〜ンときました。
この子、欽ちゃんの仮装大賞の点数メーターみたいなもんだと思ってんのか!
そういうことやね・・・
なら。
「うん、一番上までついてたよ」
「ほんま!?」(笑)
嬉しそうにお母さんのところへ戻っていく彼女でした。

子供って、何を思いつくか、まったくついていけませんな・・・
凄い。

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